天然的生活 第124回 ~黄精(オウセイ)

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-418天然的生活

 

滋養強壮にオウセイを

 

オウセイは、ナルコユリの根茎を乾燥させたもの。

ナルコユリは、高さ50~100㌢の多年草で、

初夏に鈴が連なるような小さな花をたくさんつける。

 

オウセイの主成分は粘液多糖質で、

カルボン酸、アスパラギン酸、ニコチン酸などを含む。

これらには、抗菌作用や動脈硬化の予防、

血圧を下げる作用があるのだとか。

 

中国医学では、

消化器系と呼吸器系の機能を補う生薬として知られ、

咳や食欲不振、腰のだるさ、めまい、

下肢の脱力感などの改善に有効とされる。

また、アレルギーや

アトピー性皮膚炎の症状緩和に使われることが多い。

ほか、髪や皮膚に栄養や潤いを与える、

アンチエイジング効果も期待できる。

 

中国では、滋養強壮を目的に

「オウセイと肉のスープ」を食べる習慣がある。

作り方はシンプルで、

骨付きの豚肉を沸騰した湯に入れて臭みを抜き、

ひと口大のニンジンとオウセイを入れて弱火で30分煮込み、

塩で味を整えてできあがり。

ただし、消化しにくいので、

下痢をしやすい人や、お腹が張りやすい人は

あまりたくさん食べないようにしよう。

 

古から、滋養強壮の薬として活用されてきたオウセイ。

疲れを感じたら、オウセイを使った薬膳料理で、

元気をチャージしてみては。

 

~広東ジャピオン2014年11月17日号

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