天然的生活 第70回 ~丁香(クローブ)

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クローブで手作りポプリ

肉料理やスープなど、昔から各国で、

料理に欠かせないスパイスとして親しまれているクローブ。

16世紀の大航海時代には、コショウやナツメグと並び、

中心的な商品として盛んに貿易が行われた。

ほかのハーブは葉を利用するが、クローブは蕾を乾燥させて使用する。

 

クローブは、強い芳香が特徴的で、

口臭予防のため口に含むなどして用いられてきた。

歯痛緩和や口内の粘膜炎症鎮静、殺菌・抗菌作用もあるとされ、

歯科医では局部麻酔に使用することもあるとか。

また、ヨーロッパでは、強い香りは魔除けや病気予防に効果的であることから、

クローブを使った「フルーツポマンダー」というポプリの1種を作り、

お守りとして部屋に飾る習慣がある。

作り方は、リンゴやオレンジなどの果物全体に、針で穴を空け、クローブを挿していく。

これをシナモンやナツメグ、生姜などのスパイスと共に袋に入れ、

2日ほど置いたら取り出し、風通しのいい場所で乾燥させるだけ。

クローブが水分を吸い取るので腐らず、10年経ってもほのかに香るという。

 

クローブの香りは心を落ち着かせ、さらに虫が嫌うため、虫除け効果も期待できる。

手作りポプリはプレゼントとしても最適。相手への想いを込めて作ってみよう。

 

~広東ジャピオン2013年9月9日号

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