天然的生活 第75回 ~芋頭(サトイモ)

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いもぐすりで風邪撃退

 

サトイモは、原産はインド周辺と言われ、

縄文時代に日本に伝わり、主食として食べられていた。

米の伝来後は、主食ではなくなったものの、一般的によく食べられ、

親芋に子芋や孫芋が多く付き、増えていくことから、

「子宝」を願って、お正月のおせち料理にもよく出される食材である。

 

サトイモには、〝ぬめり〟があるのが特徴。

これは、タンパク質と多糖類の結合によるもので、

胃腸の働きの改善や、免疫力を高める作用があるとされる。

ほかにも、「ルチン」という酵素を含み、

体内へ入ることで肝臓の解毒作用を促す効果も期待できる。

このことから、虚弱体質や食欲不振の人、

また、風邪の予防にもオススメだ。

 

サトイモはまた、昔から炎症を鎮静させるシップとして、

「いもぐすり」という名で親しまれ、民間療法で用いられてきた。

作り方は簡単で、サトイモの皮を厚めにむいて、

生姜と一緒にすりおろし、塩と小麦粉を混ぜ、

ガーゼなどに包んで患部に貼り付けるだけ。

肌が弱い人はゴマ油を塗っておくとかぶれにくい。

風邪や喘息、打ち身や乳腺炎など、

様々な炎症に効果的とされる。

 

季節の変わり目に、風邪を引いてしまったら、

伝統の手作りシップで炎症を抑えよう。

 

~広東ジャピオン2013年10月21日号

 

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