天然的生活 第79回 ~慈姑(クワイ)

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煮物・薬膳料理でポカポカに

 

日本ではお正月、おせち料理の旨煮の具材として知られるクワイ。

百合根に似たほろ苦さがあり、煮物にするとほっくりとした食感が楽しめる。

 

クワイの主な効能は、風邪の予防、咳止め、

ストレスへの抵抗力の増強など。

特に肺を潤して喉の痛みを和らげ、

咳を止める作用は広く知られており、

喉の痛い時は同様の効能を持つ

金銀花(スイカズラ)やタンポポと一緒に煎じて

お茶として飲むという。

 

中国では〝主解百毒〟と言われ、

デトックス食材としてよく食べられている。

薬膳料理の具材としても一般的で、

豚肉と一緒に料理して食すと、

抗がん作用が期待できると言われている。

また、疲れた時や貧血時には、

豚肉やナツメと一緒に

土鍋で2時間ほど炊き上げたものが効果的とか。

アクが強いので、

食す場合は皮をむいて水にさらすか、

さっと茹でてから調理すると良い。

 

含有栄養素はカテキン、タンニン、カリウムなどで、

カフェインやお酒を摂取する人に欠乏しがちな

パントテン酸も補ってくれる。

ただし、食べ過ぎは下痢や痔になりやすくなるので、

注意が必要だ。

 

秋には、じっくり煮込んだ薬膳料理で

身体の芯から温まろう。

 

~広東ジャピオン2013年11月18日号

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