天然的生活 第84回 ~橘子(ミカン)

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ミカン風呂で身体ポカポカ

 

こたつに入って、テレビを観ながらミカンをほおばる。

毎年、この季節になると、日本各地で見られる情景だ。

ミカンは、冬を代表する果物の1つである。

 

ミカンが昔から「風邪の予防にいい」と言われるのは、

ビタミンCや、シネフリンなどを多く含むことによる。

果実には、ビタミンCが100㌘中35㍉を占め、

3個食べれば1日の必要量を補えるという。

シネフリンとは、酸味の原因となる成分で、

動脈硬化やコレステロール血症の予防に効果的とされる。

また、果実以外の袋やスジ部分は、

同じくシネフリンや食物繊維が豊富で、

皮部分には咳を止め、胃を活発にする効果が認められる。

中国では、「陳皮(チンピ)」という名の生薬として、

胃腸薬などに配合されているようだ。

 

さらにミカンの皮は、入浴剤としても利用できる。

水でよく洗った後、風通しのよい場所で干したものを

布袋に入れてお湯に浸けるだけ。

皮から湯に溶けだした精油成分が、毛細血管を広げ、

血液の循環が良くなり、身体が温まる。

肌にもいいとされるが、敏感肌の人は注意が必要。

刺激が強いので、初めて挑戦する時は、

少量からの使用がオススメだ。

 

年末になり、寒さも厳しさを増してきた。

ミカン入浴剤であったまろう。

 

~広東ジャピオン2013年12月23日号

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