天然的生活 第90回 ~杜仲(トチュウ)

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就寝前の習慣に杜仲茶1杯

 

日本で、お茶として馴染みのあるトチュウは、中国原産の樹木である。

欧米各地で約6千万年前の化石が発見されたが、

現在は中国でのみ自生する。

特徴的なのは、樹皮を剥がしたり、枝や葉を折ると、

中から糸を引く白色の液が出てくること。

これは、グッタペルカと呼ばれ、ゴムの原料として利用される。

 

中国医学では樹皮を乾燥させたものを、生薬「杜仲」として使用。

これは血行を改善し身体を温めると考えられ、

足腰の痛みや倦怠感緩和のためによく処方される。

そのほか、利尿作用や滋養強壮、胎盤が安定する効果があると言われることから、

不妊治療用の漢方薬「寿胎丸」にも配合される。

 

また、葉を煎じてお茶にしたものを定期的に飲むことで、

血圧を下げ、肝臓・腎臓機能を向上させる効果が期待できる。

同時に、コレステロールを抑え、脂肪分解を助ける成分を含むため、

ダイエット茶としても有名だ。

カフェインは入っていないので、子どもにもオススメだが、

少し苦みがあるため、苦手な人はレモン汁や蜂蜜を加えると飲みやすい。

ただし、身体を温める作用が強いので、身体が火照りやすい人は注意が必要。

 

リラックス作用もあり、寝つきが良くなるという杜仲茶。

就寝前の1杯を習慣にしてみては。

 

~広東ジャピオン2014年2月17日号

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