広東モウマン隊~(広州) 陳家書院 その60

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~陳家の子弟の学校~

鮮やかな漆喰彫刻

日本ではいよいよ新学期だな。

 うちの息子も早いもんで、もう小学6年生だよ。

そろそろ反抗期が始まるんじゃないですか?

うん。俺が留守なのをいいことに、遊んでばっかりいるみたいだな。

 昔の中国の子どもを見習って、真面目に勉強してもらいたいよ。

それで今日は「陳家祠」へ来たんですか?

まあね。しかし、学校というより邸宅みたいな雰囲気だな。

 見ろよ、この立派な門構えを。

ここは、陳家一族の祖先を祀る祠堂の役割もあるようですから、

 一族の威信をかけて、当時の建築装飾の粋を集めたようですよ。

清代の1890年に、広州72県の陳家の人たちがお金を出し合って建てたんだね。

 4年もかかって完成したのか…。

門の上の灰塑(漆喰彫刻)が見事ですね。

漆喰彫刻の装飾は、明から清にかけて、

 珠江デルタで流行った建築様式なんだね。

 「陳家祠」に残っているものが、一番規模が大きいんだってさ。

 

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中国南方の貴族文化がしのばれる陳家祠

 

嶺南の工芸が集結

おお、この木彫の装飾も細かいなぁ。

 1枚の板が何層にも彫り込まれて、奥行きがあるね。

縁起の良い吉祥模様や、お芝居、

 歴史的な物語なんかがモチーフになってるんですね。

 これは水滸伝ですって。

子どもたちも、彫刻を見て歴史を覚えたのかもね。

これは三国志の石彫ですね。桃園の誓いかぁ。

煉瓦彫刻っていうのもあるぞ。

 きめの細かい粘土で作った煉瓦は彫りやすいから、

 彫刻の素材にもなるんだね。

木に石、煉瓦、そして陶器の素材で作られた陶塑と、

 当時の彫刻をここ1カ所ですべて見ることができるんですね。

現在は「広東民間工芸博物館」を兼ねていて、

 陶磁器や刺繍の展示もしているんだね。

「嶺南民間百芸」といって、

 広東は1000年以上前から、工芸が発達している地域ですからね。

陳家の子どもたちは、

 こんな環境で科挙の受験勉強をしていたんだな。

ずいぶん贅沢な学校ですよね。

息子も背が伸びてきたことだし、

 ちょっといい机でも買ってやろうかな。

 

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戯曲をモチーフにした漆喰彫刻

 

moumantai-nekotaロケーション ★★★

周辺環境 ★★

お得感 ★★★★

彫刻が満載度 ★★★★★

 

★info★

陳氏書院(陳家祠)

住所: 広州市茘湾区中山七路恩龍里34号

TEL:020-8181-4559

営業時間: 8時半~17時半(入場料10元)

URL: www.gzchenjiaci.com

アクセス: 地下鉄「陳家祠」駅から徒歩1分

 

~広東ジャピオン2014年3月31日号

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