中国全土が大注目! ファン熱狂の!? 海外ドラマ(上)

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名作を大胆にリメイク

 

コナン・ドイルの原作をベースとし、

現代イギリスを舞台に替えてリメイクされた。

イギリスBBCが製作し、

同年の同国エミー賞ミニ・シリーズ部門脚本賞、

アカデミー賞最優秀TVドラマ賞を受賞、

作品賞と主演男優賞にもノミネートされるなど、

優れた作品であることは折り紙つき。

すでに第3シーズンまでが放送済み、

ファンたちも次シーズンのスタートに、首を長くしている。

 

主人公の2人、

シャーロックとワトソンを演じるベネディクト・カンバーバッチと

マーティン・フリーマンは、

映画『ホビット』シリーズでも共演。

両シリーズは今、世界中が注目している作品であり、

それぞれが第一線で活躍する実力派俳優なのだ。

 

〝ブロマンス〟な関係

 

物語の大筋や配役は、ある程度原作に忠実ではあるものの、

主人公・シャーロック像も、現代的に大胆なリメイク。

スマホやMacなど現代のデバイスを使いこなし、

さらに解決した事件の顛末をブログに書いては、読者=ファンを増やす。

一方、相棒のワトソンは退役した軍医で、

シャーロックに戦場でのトラウマを見抜かれ、

事件に巻き込まれるうちにそこから抜け出す…という展開で、

2人の運命的な関係性が浮き彫りになる。

 

劇中でも、人を寄せ付けないシャーロックに唯一近づけるワトソン、

そんな彼の存在にだんだん依存していくシャーロック…の構図が出来上がっていく。

2人が撮影中にじゃれ合う姿がしばしば雑誌にも取り上げられ、

ガーディアン紙は〝Bromance(Brother+Romance)〟と評している。

複雑なプロットや巧妙なトリックだけでなく、

かけがえのない親しさが微笑ましく、

視聴者に好感を持たせる。

 

 

 

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ゾンビが脅かす世界

 

アメリカでは古典的なテーマとして度々映像化されてきた、

いわゆる世界の終末系「ディザスター」作品。

中でも人間の本質を現実的に描き出し、

刺激的な映像でコアなファンを獲得しているのが、

同作のような〝ゾンビ〟モノだ。

 

こういった作品を未見の人なら、そもそも「ゾンビ」という存在の概念、

その世界観すらイマイチピンと来ないかもしれない。

ゾンビとは一度死んで蘇った者、

ウイルスによる感染で人間の心を失った者などの設定があるが、

共通しているのは「知能を持たない」、「人を襲う」、「脳を破壊しないと死なない」のセオリー。

これに同作では「走らない」の原則も加わり、

数少ない生き残り組を脅かす。

 

見えてくる人間性

 

警察官のリックは、ある日勤務中にケガを負い、昏睡状態に陥る。

しばらくして病院で目覚めると、街はゴーストタウンと化していた。

ダウンタウンへ出るとゾンビがウヨウヨ、四方を囲まれ、

壊れた戦車に逃げ込む。

ゾンビがどんどん群がってくる中、

一か八かの賭けに出たところを、

生き残りグループに助けられ、その後の行動を共にする。

人間が安全に暮らしていける〝ユートピア〟を探し求めて――。

 

同作のファンが、その魅力に関して一様に声をそろえるのが

〝人間の本性を露わにする〟点。

今回のアンケートでも、

「究極の状態に追い詰められ、人間性が初めて見えてくる」、

「愛する者がゾンビ化した時、人であることの条件について考えさせられた」など、

ただのサバイバル・ドラマを観賞する以上の感想を寄せている。

なお現在、第5シーズンとスピンオフ版を製作中とのこと。

 

「長すぎる!」と早くも諦めるなら、

ゾンビ映画の祖、ジョージ・A・ロメロ監督の映画作品からどうぞ。

 

~広東ジャピオン2014年6月16日号

 

 

 

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