薬洲遺址は地下鉄「公園前」駅より徒歩5分の場所に位置し、10世紀の五代十国時代の南漢に建てられた庭園。別名を「九曜園」といい、園内にある池の周りには〝九曜石〟と呼ばれる8つの奇石が飾られている。またその奇石の一つには、北宋末の文学者で書家・画家・収蔵家でもある米芾(べいふつ)の五言絶句が石に刻まれており、歴史的価値も高く、1989年には広州の重点文物保護地点に指定されているほどだ。
この薬洲遺址は奇石のほかにも、樹齢100年以上もある古樹や透き通る美しい池などがあって、日本では感じることのできない中国情緒に溢れている。そのためか園内は静寂に包まれており、のんびりと休憩ができるのがうれしい。また園内には有名書家の拓本がズラリと陳列されている。書道に興味のある人はぜひ訪れてほしいスポットだ。北京路界隈を散策された際、中心部よりちょっと離れて、フラリと立ち寄ってはみませんか?