中国人作家が描く 絵本の世界(上)

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大人の絵本ブーム

 

中国台湾出身の絵本作家・ジミー(幾米)。

素朴で可愛らしいタッチに色使いも多彩で、

ちょっぴり切なくやさしい世界を描き出します。

日本やヨーロッパなど全13カ国語に翻訳されており、

中国の作家としては、トップクラスの知名度を誇ります。

それまで絵本文化が根付いていなかった中国に、

大人の絵本ブームを巻き起こした人物と言われています。

 

また、彼は、多作な作家としても知られます。

1998年に創作活動を始めてから、

年に2冊ほどのペースで作品を発表し続け、

ファンを喜ばせています。

サイフやバッグなど、彼のイラストを使ったグッズも大人気なので、

どこかで見かけた人も多いかもしれませんね。

 

孤独な子どもたち

 

ジミーの作品にはよく、孤独な子どもが登場します。

月が空から姿を消して混乱する世の中、

記憶をなくしてしまった月と、その月を見つけた少年のお話

『君といたとき、いないとき(月亮忘記了)』や、

友達との約束を守るため、イヌをお供に、

1人の少女がサーカスへと向かう『走向春天的下午』など。

周りから存在を忘れられていたり、

仲の良かった友達がいなくなったり…。

物語の結末はぜひ、絵本を開いて読んでみてください。

 

そのほか、映画化・舞台化された作品も多数。

金城武とジジ・リョンが共演した映画『ターンレフト・ターンライト』の原作

『君のいる場所(向左走・向右走)』は、

都会に住む男女のすれ違いをコミカルに描いています。

また、ウォン・カーウァイ製作、トニー・レオン主演で映画化された

『サウンド・オブ・カラー(地下鉄)』は、

いたずらな天使が出会うはずのない男女を結びつける、ラブ・ファンタジー。

原作の物語と比べてみるのも楽しそうです。

 

~広東ジャピオン2014年7月7日号

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