滋養強壮にオウセイを
オウセイは、ナルコユリの根茎を乾燥させたもの。
ナルコユリは、高さ50~100㌢の多年草で、
初夏に鈴が連なるような小さな花をたくさんつける。
オウセイの主成分は粘液多糖質で、
カルボン酸、アスパラギン酸、ニコチン酸などを含む。
これらには、抗菌作用や動脈硬化の予防、
血圧を下げる作用があるのだとか。
中国医学では、
消化器系と呼吸器系の機能を補う生薬として知られ、
咳や食欲不振、腰のだるさ、めまい、
下肢の脱力感などの改善に有効とされる。
また、アレルギーや
アトピー性皮膚炎の症状緩和に使われることが多い。
ほか、髪や皮膚に栄養や潤いを与える、
アンチエイジング効果も期待できる。
中国では、滋養強壮を目的に
「オウセイと肉のスープ」を食べる習慣がある。
作り方はシンプルで、
骨付きの豚肉を沸騰した湯に入れて臭みを抜き、
ひと口大のニンジンとオウセイを入れて弱火で30分煮込み、
塩で味を整えてできあがり。
ただし、消化しにくいので、
下痢をしやすい人や、お腹が張りやすい人は
あまりたくさん食べないようにしよう。
古から、滋養強壮の薬として活用されてきたオウセイ。
疲れを感じたら、オウセイを使った薬膳料理で、
元気をチャージしてみては。
~広東ジャピオン2014年11月17日号