アカネで血の巡りを改善
アカネはアカネ科のつる性多年性植物で、
日本では、本州、四国、九州に分布し、
路傍や林の縁などで見かけられる。
日本では、ベニバナよりも古くから赤色の染料として用いられており、
やや黄色味を帯びた赤色を特徴とする。
一方、ヨーロッパで見かけられる「セイヨウアカネ」は、鮮やかな赤色に染まる。
中国医学では、果実や根を乾燥させたものを、生薬「茜草根(せいそうこん)」と呼び、
これは、血の熱を取り除き、血の流れを調整する働きがあると言われ、
生理痛や出産後の腹痛を和らげるだけでなく、不正出血を止める目的で処方される。
また、血行が良くなるため、乾燥肌や関節痛などの改善にも有益なのだとか。
中国家庭では、染料として用いられるほか、
解熱作用、止血作用、滋養強壮、利尿作用のある生薬として、
肝臓病や口内炎、扁桃腺の腫れ、
気管や呼吸器系統からの出血、鼻血などの症状の改善を目的として、
根の部分を煎じて飲むようだ。
ただし、寒性に属する生薬なので、胃腸が弱い人は摂取を控えよう。
また、血行を良くする働きがあるため、
虚弱体質の人は、体質改善後に摂取するのが望ましい。
女性特有の月経に関する悩みは、煎じたアカネでスッキリ解決してみては。
~広東ジャピオン2015年6月22日号