食べるトマト・貼るトマト
トマトは、栄養素が豊富なことから、
ヨーロッパでは「トマトが赤くなると医者が青くなる」ということわざが古くから残る。
トマトの赤い色は、リコピンというカロチノイドの一種によるものだ。
このリコピンには強い抗酸化作用があり、活性酸素による身体の「酸化」を防ぐ働きをする。
この働きには、生活習慣病予防作用や老化抑制のほか、
紫外線の刺激によって発生した活性酸素を取り除くので、美白効果も期待できる。
また、ビタミンA、CだけでなくH、Pといったあらゆるビタミン類を豊富に含み、
細胞と細胞をつなぐコラーゲンの生成を助けたり、血管を丈夫にしたりと、
重要な役割を果たしてくれる。
中国では、昔から夏のデザートにトマトを食す文化があるが、
最近では、若者の間でデトックス・ダイエット効果があるとして、
食事にトマトジュースを取り入れる人が増えているという。
さらに、スライスしたトマトを潰して蜂蜜を加えた手作りのパックは、
中国女性の愛用品だとか。
そのほか、トルコでは火傷に貼る、イタリアでは毎日食べて胃がん予防など、
様々な言い伝えが今も信じられている。
夏に必要な栄養素を備えたトマト、食べる以外にも積極的に利用してみては?
~広東ジャピオン2013年6月24日号