ネムノキで良い眠りを
ネムノキは、マメ科の落葉高木で、
日本では東北地方以南に生育し、
梅雨の終わりから夏にかけて
薄紅色の糸状の花を咲かせる。
花弁のように見えるのは、
実は20~30本のおしべが集まったもので、
夜になると左右の葉がピタリと閉じ、
眠っているように見えることからこの名が付いた。
食用としての利用はなく、
観賞用のほか、街路樹としても見かけることが多い。
中国では、漢方薬として扱われており、
樹皮を乾燥させた「合歓皮」は、
薬局や生薬専門店などで購入できる。
中国医学によると、関節痛や腰痛の緩和、
利尿作用、滋養強壮の効果があると言われており、
不眠症や情緒不安定、
鬱などの症状を改善する漢方薬として広く利用されている。
合歓皮を飲むと、気分が落ち着き、
鬱々とした気持ちが晴れるという。
また、肺をキレイにする作用があり、
肌の調子が良くなるため、
美容を気にする女性にとって嬉しい生薬なのだとか。
漢方として取り入れる場合は、
500㍉リットルの水に対し、
合歓皮10~15㌘の割合で煎じよう。
水の量が半分位になったら服用の目安だ。
悩みごとなどで寝付きが悪い人や、
寝不足で肌荒れ気味の人は、
入睡前の1杯として試してみるのもオススメだ。
~広東ジャピオン2014年7月28日号