アケビでトイレトラブル知らず
淡い紫色の果皮に、とろりとした甘い果実。
日本では、東北以南の秋の風物詩として知られるアケビ。
俳句・短歌の世界では、秋の季語とされている。
しかしこのアケビ、中国では夏に実り、
そもそも果実を食すことはあまりない。
生薬としては、花やつる、茎を乾燥させたものが「通草」、
「木通」といった名前で知られており、酒に漬けこんだり、
煎じたりして飲まれることが多い。
主な効能は、利尿作用と鎮痛作用で、
尿管結石や膀胱炎、尿管炎など、排尿を促したいときに摂取すると良い。
つるや葉を煎じたり、果実を黒焼きにした調理法もある。
含有成分として代表的なのは、
目の疲れに効果があるアントシアニン。
また、目に外傷を負ってしまった時には、
つるを節目で切って片側から吹くと出てくる白い樹液を塗ったり、
干した果実を細かく砕き、煎じたもので目を洗ったりするのに用いられる。
さらに、身体の気の流れを良くするので、
気分の浮き沈みが激しい時や、イライラにも効果がある。
ストレスで胃が痛くなりやすい人にオススメだ。
ただし、茎の部分には毒があるので、服用時には医師に相談のこと。
汗をかくとトイレが遠くなりがちだが、
泌尿器トラブルに備えてアケビを食べよう。
~広東ジャピオン2013年3月25日号