ペットとしての魅力
ニョロリと地を這う姿や、毒をもつことから、怖い印象が強いヘビ。
しかし、1度じっくりと彼らの顔を眺めてほしい。
つぶらな瞳に艶やかな皮膚。次第に愛らしく見えてはこないだろうか。
近年日本では、ヘビをペットにする人が増えているという。
その理由は、多くの爬虫類に欠かせない紫外線の照射が不要で、
1種類のエサを週1、2回与えるだけと飼いやすいため。
加えて、ストライプや斑など多様な斑紋に、色のバリエーションも豊富。
各々が持つ個性的な模様に、コレクター魂も燃え上がる。
しかも慣れれば、手に乗せて触れ合う「ハンドリング」も可能に。
滑らかな身体が指に絡む感触に、ヤミツキになる人も多い。
初めてのヘビ飼育
初心者向けには、丈夫で適応能力が高いコーンスネークが有名。
成体でも体長平均1㍍、太さ4㌢と小型で、
赤やピンクなどキュートなカラーも多いため、
女性も手を出しやすいだろう。
また現在、ペット用で最も人気があるのは、幾何学模様が美しく、
ずんぐり体型が愛嬌たっぷりのボールパイソンだ。
以前は、拒食しやすく玄人向けと言われたが、
現在ショップで扱う個体はほぼ餌付け済みなので、
〝ファーストヘビ〟にもオススメしたい。
飼育に最低限必要なものは、ケージと床材、ヒーターに水入れの4点。
ヘビが身を隠すシェルターや温度・湿度計もあればなおよし。
エサは、ほぼ100%マウスを使うため、冷凍マウスの解凍や、
活マウスを与えるのは抵抗があるかもしれない。
しかし、この世は弱肉強食。
ヘビとの生活は、我々に自然界の掟を思い起こさせてくれる。
~広東ジャピオン2013年11月4日号