招待状への返事
「恭喜恭喜」でお祝いを
祝い事には必ずと言っていいほど紅色を使う中国。
招待状にもやはり紅色メインのものが多い。
返信用ハガキは同封されないため、参加の可否は、
電話か手紙を自分で用意する。
参加不参加に関わらず、できるだけ速やかに返事をすること。
電話の場合、「恭喜恭喜gong1xi3gong1xi3」など、
まずはお祝いの気持ちを伝えよう。
その際に参加の意思を伝えれば、別途手紙を送る必要はない。
また、招待状の到着以前に口頭で同様のやり取りがあった場合、
招待状に「備忘bei4wang4」と、書かれることがある。
この場合も、取り立てて返事をしなくてもいい。
もし、どうしても都合がつかず参加できない時は、
理由を述べてお詫びを。
また、招待状には名前のない家族を同伴したい場合、
主催者への確認が必ず必要だ。
日本式フォーマルNG
避ける色は白・黒・赤
日本の結婚式では、スーツやアンサンブルなど、
最低限の正装が礼儀だが、中国においてはTシャツにジーンズなど、
普段着で参列しても全く問題ない。
これは、着飾って主役より目立つと、逆に失礼だという考えによるもの。
とは言え、都市部では最近、ラフすぎるのも好まれない。
高級レストランで食事、という想定で服を選ぶとちょうどよいかもしれない。
男性の注意点として、日本の正装である、
黒いスーツ+白のネクタイの組み合わせがある。
これは、中国では葬儀用の色に当たるため、お祝い時には厳禁。
女性が気をつけるべきは、白か黒、赤一色のドレスはできるだけ避けること。
黒は葬式を連想し、白はウエディングドレス、
赤はチャイナドレスと被るため、どんな組み合わせにしろ、
主役を立てることを念頭に服を選びたい。
赤地に「囍」のご祝儀袋
「八」と「六」で縁起をかつぐ
中国版のご祝儀袋「紅包hong2bao1」。
スーパーや文具店で購入できるので、
表に「結婚」や「囍」とあるものを選ぶこと。
中封筒には、2人の永遠の愛を願い、
「祝zhu4(新郎の名前)和he2(新婦の名前)永結同心相親相愛
yong3jie2tong2xin1xiang1qin1xiang1ai4」と
「(自分の名前)恭賀gong1he4」と記せば完璧だ。
包む額は、主催者との関係や本人の収入で変わる。
伝統的に偶数が吉祥とされ、中でも、繁盛を意味する
「発財fa1cai2」の「発」と発音が似た「八」や、
物事が順調に進むという意味の「順溜shun4liu1」の「溜」と
同音の「六」が好まれる。
現在、上海では600~1000元が相場というが、
経済的に苦しい人は333元、学生なら188元、168元でもよい。
入場時間や乾杯マナー
不参加でも紅包を渡す
そのほかの注意点として、式当日は、遅刻厳禁。
招待状に記されるのは、入場開始を指すことが多いため、
その30分前には会場入りしたい。
入口で本人や家族に迎えられたら、まずはお祝いの言葉と、
招待してくれたことへのお礼を伝えよう。
式の間、乾杯やタバコを勧められたら…吸えない人は、
「我不吸煙wo3bu4xi1yan1」と言えば、問題なく避けられる。
お酒に弱い人も、「随意sui2yi4」と言えば一気に飲まずに済む。
しかし、新郎新婦がテーブルを回る時くらいは、
礼儀として乾杯した方がよい。
この時は、紅包を本人に直接手渡す、絶好のチャンスでもある。
周りの様子から、タイミングを計ろう。
最後に、挙式に不参加の場合でも、
招待された以上、紅包を送るのが礼儀。
式当日までに、手渡しか郵送で。
~広東ジャピオン2013年6月10日号