在宅ビジネスに商機到来
新サービス「非接触配送」
春節より深刻化した新型肺炎「COVIDー19」の影響により、多くの産業が打撃を受ける中、ネット販売、娯楽・教育・医療サービスなどのさまざまな「在宅ビジネス」が追い風を受ける形で売り上げを伸ばしていることが、近頃の深セン商報の調べでわかった。
人々が外出を控え、自宅に引き籠る生活が常態化したことで、オンライン店舗の利用が一層加速。中でも需要が多く供給が追いつかないのが、生鮮食品のネット販売で「蓋馬」、「叮咚買菜」などのプラットフォームでは連日品切れの状態が続く。また、出前サービスの「美団外買」や「餓了麼」等も大幅に売上を伸ばしている。この新局面で新たに登場した「非接触」ニーズに応え、配送員と客が直接接触しない新サービスが登場。ほかにも、スマホゲームの『王者栄耀』では、1日の最高売上金額が数十億元を超え、インターネット上の医療相談も急増しているという。(2月12日)
TCL工場再開
出勤率は79%
深セン光明区にあるTCL華星光電技術有限公司では、2月11日(火)午後2時、入口ゲートに入場者登録場所とタイムカード打刻場所が設置され、係員2名が検温と入退情報を確認した。登録場所では「訪問者情報登記表」と「深セン市華星防疫安全承諾書」の記入が必要で、個人の健康状態に関する質問は78項目に及ぶ。
TCL華星では、深セン華星の職員が9225人で、5711人が正式再開前に業務を開始。湖北籍の職員は964人で、春節期間中、深センに留まった人は502人であった。現在会社が備蓄するマスクの数は4万個で、毎日3000個が入荷予定だという。また、毎日2回検温を実施し、従業員の隔離部屋を80室用意している。(2月12日)
国外の華僑同胞が物資寄付
海外買付けの協力も
新型肺炎「COVIDー19」に対し、世界中の華僑らが不足物資を祖国へ寄付する動きが広まっていると近頃の深セン特区報の調べでわかった。
英国華人参政計画顧問の冯(Ping)冠華氏、カナダ深セン社団連合会、スペイン深セン総商会などは深セン市へ物資の提供を実施。2月11日までの一次統計によると、使い捨てマスク48・67万個、N95マスク2・892万個、防護服6550着、医療用手袋10・22万個、アルコール消毒液1800本を寄付したという。また、市委員会らは、深セン市海外交流協会と海外同胞らの力を借り、国外からウイルス対策物資の買付けも行う予定だという。(2月12日)
国家統計局が発表
深セン市のCPI
国家統計局深セン調査部は2月12日(水)、「2020年1月深セン市民の消費価格と生産者価格」を公布。春節と新型肺炎「COVIDー19」の影響を受け、同市民の消費価格は1月に大幅に急騰し、消費者物価指数「CPI」が前月比6・7%アップしたことがわかった。
食品面では、家畜類や生鮮食品の価格が値上がり。豚の小売価格が急騰したことで畜産肉は前月比13・0%、また新型肺炎「COVIDー19」が原因で旧正月を自宅で過ごす人が多く、野菜購入量の増加や野菜産地の従業員不足などの要因で、生鮮食品の価格は12・5%上昇した。なお非食品では、家事代行サービスや旅行などの価格が上騰。春節時には航空券が30・0%、長距離列車の切符は32・3%高まったという。(2月12日)
中国各地の企業
オンライン勤務
深セン商報は2月13日(木)、新型肺炎「COVIDー19」が猛威を振るっている中、中国各地の企業が10日(月)より徐々に復旧し始めていると発表。
人の集まりを減らすため、かつては補助的役割に過ぎなかった〝クラウドオフィス(電源・インターネットを備えたスペース)〟が今注目を集めている。「Alibaba」グループが手がけるオールインワンオフィスツール〝 dingding〟のデータによると、春節明けの第一日目、全国で約2億人の人が在宅勤務をスタートさせたという。企業の最新統計では、広東省のオンライン業務が最も活発で、オンライン勤務中に最も多く資料の読み書きをしていることがわかった。(2月13日)