お茶でつながる人と文化
石田 祐史さん
深センに住んで3年になります。
毎週開催の「深セン中国茶交流会」で、
お茶と会話を楽しみませんか?
煎茶道具が中国で人気
お茶の販売店が得意先
骨董に携わって30年以上の石田さん。
3年前から深センに在住し、日本の骨董品の卸売りをしている。
主に扱っているのは、煎茶道の道具類。
煎茶の風習はもともと中国から伝わったこともあり、
煎茶道具は中国茶の茶器として応用できるそうだ。
中国ではここ数年、日本の幕末から明治期に作られた
煎茶用の鉄瓶が珍重されており、
そこに目をつけた石田さんは、中国で骨董の販売を始めた。
取引先はお茶の販売店が多く、
口コミで雲南や北京からもお客が訪れるという。
最近は長期熟成の黒茶がお気に入りの石田さん
中国茶をお裾分け
会話とともに楽しむ
お得意さんから茶葉をもらう機会が増え、
毎日中国茶を飲むことが石田さんの習慣になった。
「中国茶の魅力は、お茶をおいしく飲むことを主眼に
発展してきたところですね」と語る。
お茶は、長く置くほど薬になるという考え方もあり、
中国の知人から、20年寝かせた日本の緑茶を見せられ、
驚いたこともあるそうだ。
また、自宅で飲みきれない茶葉を活用したいと、
毎週金曜夜に「深セン中国茶交流会」を開くようになった。
中国人と日本人が参加し、毎回テーマを決めて、
会話を楽しみながらお茶を味わっている。
中国と日本をつなぐ文化の一つであるお茶と茶道具を媒介として、
石田さんは人と人をつなぎ、自らの世界を広げ続けている。
好きな言葉 温故知新
出身地 徳島県
出没エリア 洋食や、一幸、隠れ家
生活満足度 ★★★★
~広東ジャピオン2014年4月7日号