天地を揺るがす轟音
砲弾で梁山泊を圧倒
凌振は官軍の出身で、
かつては東京開封府(現河南省開封市)で
「甲丈庫(武器庫)」の管理を担当していた。
その一方で、火砲の製造と使用に長け、
「風火砲」、「金輪砲」、「子母砲」の、3つの大砲を開発。
これらは天地を破壊せんばかりの威力を持ち、
雷のごとき轟音を発したという。
そんな凄まじい砲弾を作り出す彼を、
人は「轟天雷(ごうてんらい)」と呼んだ。
武霊叢台(ぶれいそうたい)。
邯鄲市中央部に位置し、戦国時代に趙の武霊王が、
軍事操練と歌舞の観閲のために建造した
凌振が生まれた河北省邯鄲市磁県。
故事「邯鄲の夢」でお馴染みのこの地は、
春秋・戦国時代は、趙(ちょう)の国の都として栄えた。
彼が発した凄まじい砲音は、遠いこの故郷にも響いたことだろう。
邯鄲市磁県に位置する磁州窯遺跡は、
宋・元代を代表する陶窯、磁州窯(じしゅうよう)の窯跡
~広東ジャピオン2014年9月8日号