北京路を少し離れて
無 北京路の散策は面白いよな~、弟君。
弟 面白い? 美味しいの間違いでは?
あっちで「鶏蛋仔」を頬張り、こっちで「牛雑」をパクリ。
もう十分だろうと思ったら、スイーツ店で「楊枝甘露」を3杯も!
隊長は、情緒や風情といった言葉とまったく無縁ですね。
無 えへ、そうかな?
弟 褒めていません…。隊長の相手をしていたら疲れました。
どこかいい休憩所を知りませんか?
無 ならば、情緒や風情と無縁の俺が素晴らしい休憩スポットへ案内しよう。
奇石を眺め小休止
弟こんな場所に休憩スポットがあるんですか?
無 あるよ。あっ、あれがオススメスポット「薬洲遺址」だ。
別名「九曜園」といって、
10世紀の五代十国時代の南漢に建てられた庭園なんだ。
園内には池もあり、〝九曜石〟と呼ばれる奇石があるぞ。
北宋末の文学者で書家・画家・収蔵家でもある
米芾(べいふつ)の五言絶句が石に刻まれてるんだ。
弟 すごく歴史があるんですね。
それに、街中にこんな静かな場所があるとは驚きです。
無 ちょっと座ってボッ~としてたら、
いつの間にか夕方…なんてこともあるぞ。
弟 日常を忘れ、リラックス。
そんな時間の過ごし方、ステキです。
無 あっ、北京路で「双皮奶」食べるの忘れた!
急いで戻ろう。
弟 この人の前では、情緒や風情が霞んで見える…。
~広東ジャピオン2016年7月25日号~