懐かしの味を求め
20年前と比べ、いろんなジャンルのレストランが増えて、
何でも食べられるようになったけど、少し残念なこともあるんや。
それはわての青春の1ページ〝屋台〟が少なくなったことや!
好きな女の子とよく通った「煎餅屋」に、友と夢を語り合った「羊肉屋」。
どれも路上の屋台で、値段もめっちゃ安くてビンボー学生の強い味方やったけど、
最近、見かけなくなったわ…。
「青春の味はもう食べれんのか~」とぼやいてたら
「食べれるで」と友だちがいい店を紹介してくれたんや。
アツアツを食らう
そこはショッピングモール「保利広場」にある「悟空」という煎餅屋。
こんな若者が多い場所にあるんかいな…と半信半疑で行ってみたら発見!
わずか8席、持ち帰り専用の店で、ごくシンプルな造り。
でも素朴さは店だけで、煎餅はまったく違ってたで~。
この店、小麦粉の生地を使ったシンプルな煎餅だけでなく、
黒米と黒ゴマが入った「紫米煎餅」(13元~)や、
小麦粉の生地と一緒に海苔を巻いた「悟空巻」(10元~)なんかの
オリジナル煎餅もあるんや。
それに具材も、定番のパクチーやネギのほかに、キュウリ、レタス、
鶏肉などなど、ぎょーさん種類があって、自由にトッピングできるんや。
わてオススメの具材は、中華風たくあん「萝卜干」。
酸辣好きのわてを惑わせる程よい甘酸っぱさとシャキシャキ感で、
東北にいた頃の甘酸っぱい思い出がよみがえる懐かしい味わいやったわ。
諦めていた青春の味に再び出会えて、少し若返った気がするで~。
~広東ジャピオン2016年10月31日号~