冬本番を迎えた広東。
皆さんの周りでも体調を崩し、「ゴホン、ゴホン」と咳き込む人が多いのでは?
そこで今回は、中国で行われている風邪の民間療法をドドンと紹介。
使える療法から、少し疑問符が浮かぶ療法まで、
「BODY&SOULメディカルクリニック」の古川裕三先生の解説・感想を交えつつ見ていこう。
生姜ひとかけらを1㍑のコーラで煮て飲むという、〝コーラ療法〟。
ホットコーラなんて想像しただけで、気持ち悪くなりそうだが、
実際に飲むと炭酸が抜けて、甘さが一層強調された感じだ。
妙な漢方薬を飲んでいるような気分になるが、
この療法について古川先生は、
「コーラである必要はないですね」とバッサリ。
効果は生姜の作用にかかっているようである。
日本でも薬になる食べ物として重宝されるネギ。
焼いたネギをタオルにくるみ喉に巻くと咳止めになると言われる。
これは、ネギ独特の臭いを出す成分「アリシン」が
抗炎症効果をもたらすためとされる。
ただしこの成分が皮膚や粘膜に当たると、
損傷の可能性があるので気を付けたいと古川先生は語る。
という訳で、ネギを直接鼻に突っ込むのは控えた方が無難だ。
蒸留酒〝白酒〟を使った療法は、白酒を飲むのではない。
布に白酒を浸し、耳やワキの下、腕や足など
身体のあらゆる部位を50回程拭くというもの。
その後布団を被って寝ると良いとか。
これに関して古川先生は「お酒は発汗作用があり、
寒気を伴う風邪には良いかも」と、一定の効果を認めてくれた。
ただ、妊婦にはオススメしないとのことなので、注意したい。
中国で風邪を引くと、周りから言われるのが、
「お湯を飲みまくれ」という言葉。
お湯を飲んで治るのならお手軽だ。
古川先生も「熱が出た時などは脱水症状になりやすいので、
脱水予防に◎」とお墨付き。
お湯だけ飲むのは大変という人は、飲む点滴「経口補水塩」を是非。
用意した水の0・3%分の塩と4%分の砂糖を水に加えるだけで、
効果的に水分と塩分を補給できる。
~広東ジャピオン2014年2月10日号