美食の国・中国。ヘビ料理の歴史は古く、
2000年以上も前から高級食材として扱われているという。
実際、ヘビの肉は脂肪が少なく、高タンパク。栄養豊富で、
デトックスや滋養強壮といった効能があるといわれ、
広東省など南方でよく食べられる。
では早速、魅惑のヘビ料理を紹介していこう。
①涼拌蛇皮
どこかパリッとした食感のヘビ皮を薄く剥いで、
香草やニンニク、ゴマ油で和えた、定番の前菜。
香りの強い食材と合わせて、濃い味付けを施すため、
元々淡白なヘビ肉の味はほぼ感じられない。
見た目にもあまりヘビらしさはないので、ビギナーにオススメ。
②青梢蛇火鍋
ヘビ料理店では、火鍋をメインとしたものがよく見られる。
注文の際は、鍋の具材としてヘビ肉2㌔以上を頼むと、
ヘビの骨からダシをとったスープが無料で付く。
このスープが、飲み口はあっさりしているのに、コクがあって味わい深い。
またヘビ肉は、骨が綺麗に抜かれていて食べやすく、
筋肉質で締まった歯ごたえ。
味は、微かに独特の香りがあるものの、
白身魚と鶏肉の中間のようで、かなり淡白だ。
とにかくスープがおいしいので、肉団子や野菜、豆腐など、
好みの具材と併せてお腹いっぱい満喫しよう。
③蛇肉煲飯
広東料理の1つである、土鍋炊き込みご飯。
醤油ベースのしっかりした味付けで、ほんのりと甘い。
細切れのヘビ肉が全体に散らばっているため、
プチっというヘビ皮の食感が楽しめる。
④紅燜大烏梢蛇
解毒作用があり、特にじんましん治療に効果的とされる烏梢蛇。
これを醤油でトロトロ煮込んだもの。
かぶりつくと、まるで柔らかいゴムを噛んだかのような食感に驚く。
分厚くプリプリの皮は、コラーゲンたっぷりで、女性にうれしい一品だ。
⑤川貝氷糖炖蛇胆
ヘビの肝をつぶし、氷砂糖、ユリ科の植物の球根を乾燥させた
生薬「貝母(バイモ)」と一緒に弱火で煮込んだスープ。
一般的に、肝は苦みが強いが、
ヘビの肝もその例に漏れず、かなりのもの。
しかし、このスープには氷砂糖が溶け込んでいるため、
苦みと甘みが混じり合う不思議な味に仕上がっている。
貝母はよく咳止め薬として使われ、
ヘビの肝は消炎効果や熱を冷ますと言われる。
風邪を引きやすい人は挑戦してみては。
⑥椒鹽大王蛇
大王蛇とは、日本各地に生息するアオダイショウと
同属に分類されるヘビのこと。
またの名を臭蛇(シュウダ)といい、悪臭で知られるが、
下処理のおかげで臭みは全く感じられない。
この料理では、骨付きヘビ肉を高温でサックリと揚げ、
塩胡椒でほどよく味付けた。
骨付きで少々食べにくいが、
ヘビ料理の特徴とも言える皮を取り除いてあるため、
ヘビ食入門者にちょうどいいだろう。
ビールとの相性◎。
⑦生炒蛇雑
下味をつけず、ヘビの皮を肉やセロリなどとともに炒めた一品。
素材の味を活かした調理法で、全体的に薄味であっさりとした仕上がり。
皮の弾力ある歯ごたえがアクセントになっている。
※上記メニューはあくまで参考です。店舗によって異なります。
【ヘビ料理が味わえるお店】
彬記蛇餐館
住所:広州市番禺区坑口大街(×浅塘大街)
TEL:020-8461-7468
営業時間:11時~14時、16時半~21時半
龍王膳龍餐庁
住所:深セン市羅湖区深南東路3007号金城大厦4座1階(×東門南路)
TEL:0755-8222-6549
営業時間:8時~翌1時
~広東ジャピオン2013年11月11日号