広東ジャピオン特集8~ヘビ三昧(中)

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美食の国・中国。ヘビ料理の歴史は古く、

2000年以上も前から高級食材として扱われているという。

実際、ヘビの肉は脂肪が少なく、高タンパク。栄養豊富で、

デトックスや滋養強壮といった効能があるといわれ、

広東省など南方でよく食べられる。

では早速、魅惑のヘビ料理を紹介していこう。

 

①涼拌蛇皮

どこかパリッとした食感のヘビ皮を薄く剥いで、

香草やニンニク、ゴマ油で和えた、定番の前菜。

香りの強い食材と合わせて、濃い味付けを施すため、

元々淡白なヘビ肉の味はほぼ感じられない。

見た目にもあまりヘビらしさはないので、ビギナーにオススメ。

 

 

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②青梢蛇火鍋

ヘビ料理店では、火鍋をメインとしたものがよく見られる。

注文の際は、鍋の具材としてヘビ肉2㌔以上を頼むと、

ヘビの骨からダシをとったスープが無料で付く。

このスープが、飲み口はあっさりしているのに、コクがあって味わい深い。

 

またヘビ肉は、骨が綺麗に抜かれていて食べやすく、

筋肉質で締まった歯ごたえ。

味は、微かに独特の香りがあるものの、

白身魚と鶏肉の中間のようで、かなり淡白だ。

とにかくスープがおいしいので、肉団子や野菜、豆腐など、

好みの具材と併せてお腹いっぱい満喫しよう。

 

 

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③蛇肉

広東料理の1つである、土鍋炊き込みご飯。

醤油ベースのしっかりした味付けで、ほんのりと甘い。

細切れのヘビ肉が全体に散らばっているため、

プチっというヘビ皮の食感が楽しめる。

 

④紅燜大烏梢蛇

解毒作用があり、特にじんましん治療に効果的とされる烏梢蛇。

これを醤油でトロトロ煮込んだもの。

かぶりつくと、まるで柔らかいゴムを噛んだかのような食感に驚く。

分厚くプリプリの皮は、コラーゲンたっぷりで、女性にうれしい一品だ。

 

 

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⑤川貝糖炖蛇胆

ヘビの肝をつぶし、氷砂糖、ユリ科の植物の球根を乾燥させた

生薬「貝母(バイモ)」と一緒に弱火で煮込んだスープ。

一般的に、肝は苦みが強いが、

ヘビの肝もその例に漏れず、かなりのもの。

しかし、このスープには氷砂糖が溶け込んでいるため、

苦みと甘みが混じり合う不思議な味に仕上がっている。

 

貝母はよく咳止め薬として使われ、

ヘビの肝は消炎効果や熱を冷ますと言われる。

風邪を引きやすい人は挑戦してみては。

 

⑥椒鹽大王蛇

大王蛇とは、日本各地に生息するアオダイショウと

同属に分類されるヘビのこと。

またの名を臭蛇(シュウダ)といい、悪臭で知られるが、

下処理のおかげで臭みは全く感じられない。

 

この料理では、骨付きヘビ肉を高温でサックリと揚げ、

塩胡椒でほどよく味付けた。

骨付きで少々食べにくいが、

ヘビ料理の特徴とも言える皮を取り除いてあるため、

ヘビ食入門者にちょうどいいだろう。

ビールとの相性◎。

 

⑦生炒蛇雑

下味をつけず、ヘビの皮を肉やセロリなどとともに炒めた一品。

素材の味を活かした調理法で、全体的に薄味であっさりとした仕上がり。

皮の弾力ある歯ごたえがアクセントになっている。

 

 

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※上記メニューはあくまで参考です。店舗によって異なります。

 

【ヘビ料理が味わえるお店】

彬記蛇餐館

住所:広州市番禺区坑口大街(×浅塘大街)

TEL:020-8461-7468

営業時間:11時~14時、16時半~21時半

 

龍王膳龍餐庁

住所:深セン市羅湖区深南東路3007号金城大厦4座1階(×東門南路)

TEL:0755-8222-6549

営業時間:8時~翌1時

 

~広東ジャピオン2013年11月11日号

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