ウコギ茶・酒で冷え知らず
ウコギは中国原産の植物で、東アジアに約40種あると言われる。
日本の北海道やロシアのサハリン州、
中国の黒竜江省、吉林省に分布するエゾウコギはその1種で、
朝鮮人参とよく似た筋持久力や集中力の向上作用があると言われている。
その昔アイヌ民族はこれを民間薬として用い、
1960年代には、旧ソ連の科学アカデミーが研究を開始。
80年のモスクワ五輪では選手団の強化に利用していたことで、話題にもなった。
中国では、各地の山地に自生するものを古くから山菜として採取してきたほか、
垣根として民家でも栽培されている。
根皮を干したものを漢方医学では「五加皮」と呼び、
強壮薬として用いられている。
新芽が発芽する直前の春頃、根を掘り起こし、乾燥させて使う。
この根部を細かく刻んで煎じたものに、
砂糖を加えて密閉し寝かせた「五加皮酒」は、
強壮作用、血液浄化作用、代謝促進作用、抗ストレス作用などを持ち、
冷え性、むくみなど、慢性の症状に効くとされる。
オレンジピールやシナモンと一緒に煮詰めてお茶にすると飲みやすく、
女性にもオススメだ。
季節の変わり目に身体が冷える人は、
ウコギを摂って冷え知らずになろう。
~広東ジャピオン2013年11月11日号