ジュンサイで心穏やかに
ジュンサイは、スイレン科に分類される水草の一種で、
日本では、秋田県の山本町で全国の約9割を生産する。
若芽や蕾は、ゼリー状の透明な粘質物に覆われ、
プリプリの歯応えと、ツルッとした食感が楽しめる。
栄要素は少なく、そのほとんどが水分で、食物繊維が全体の1%ほど含まれる。
日本では、酢の物や吸い物、味噌汁、天ぷら、鍋などに用いられる。
中国医学では解熱・利尿・解毒作用があるとされ、
イライラやむくみ、肌荒れなどの改善が期待できる。
また、心を落ち着かせる働きがあるため、
落ち着きがなかったり、集中力のない子どもに食べさせると良いのだとか。
さらに、解毒作用により、胃炎や胃潰瘍、ガン予防にも有益と言われている。
中国では、吐き気や下痢など、胃腸の調子が悪い時に、
「ジュンサイスープ」を食す習慣があるようだ。
作り方は、千切りにしたタケノコ、シイタケ、ザーサイの順に、
沸騰させたチキンスープに入れ、最後にジュンサイを入れて、少量の塩で味付ける。
食べる直前にゴマ油で香り付けをするのがポイントだ。
ただし、身体を冷やす食材なので、過剰摂取は控えよう。
イライラと気持ちが落ち着かない時には、ジュンサイスープで心を穏やかに。
~広東ジャピオン2014年8月18日号