ハンセン病快復者と共に生きる
原田燎太郎さん
広州生活10年目。
広東、広西、湖南、湖北、海南にあるハンセン病快復村52カ所で、
支援活動を行っています。
ハンセン病快復者支援
NGO団体を設立
ハンセン病快復村で、ワークキャンプ活動(労働奉仕のボランティア)を行う
NGO団体「家JIA」の事務局長を務める原田さん。
初めてこの村を訪れたのは、大学生だった2002年のこと。
村人たちに出会った時の印象を
「病気による身体の変形を目の当たりにして、正直怖かった」と振り返る。
しかし、彼らと寝食を共にし、インフラ整備など日々の作業を行う中で、
その距離は日に日に縮まっていった。
「差別を受け、辛い経験をしてきたはずなのに、彼らはとても楽観的で力強い。
そんな姿に感動と敬服の念が湧きました」。
快復村のワークキャンプ最終日、村人との暫しの別れ
9割以上が中国人学生
「何だって出来る」
大学を卒業すると、原田さんは潮州嶺後村に住み込み、1年半の支援を始める。
一方で、地元の大学に出向いては、
学生にワークキャンプへの参加を積極的に呼び掛けた。
その結果、参加者が増加し「家JIA」を設立。現在では8都市に地区委員会を設け、
会員数約1万2000人のうち、9割以上が中国人学生だという。
指がないにも関わらず、器用に包帯を巻く村人に言われた
「什麼都有辦法(何だってできる)」という言葉。
その言葉が、今も精力的に活動する原田さんの原動力となっている。
この言葉を胸に、多様な人々が共存できる社会を実現するため、
原田さんはこれからも村人たちに寄り添っていく。
好きな言葉 什麼都有辦法
出身地 神奈川県
出没エリア 大学城、長洲島
生活満足度 ★★★★
~広東ジャピオン2013年9月2日号