高良姜で夏冷え対策を
コウリョウキョウは、ショウガ科の植物で、
主に根茎の部分を生薬として用いている。
日本ではあまり聞き慣れない名前だが、
中国から伝来し、
その名の由来は広東省茂名県の古い地名から来ているという説がある。
コウリョウキョウには、多量のフラボノイドが含まれており、
各種病原菌に対する抗菌作用があるとされている。
一方中国医学では、寒さを取り、身体を温める効果があるとされ、
循環促進、健胃、鎮痛の薬として一般的に用いられている。
特に頭痛やお腹の冷えから来る腹痛、嘔吐、下痢、
夏場のクーラーによる風邪などに効果を発揮する生薬として広く知られている。
また、漢方で知られる「丁香柿蔕湯」は、
高良姜のほか、13種の生薬が配合された漢方で、
しゃっくりや慢性胃炎、妊娠中の吐き気などの改善に使われているとか。
コウリョウキョウは、調味料〝五香粉″の原料の1つであり、
中国では、火鍋などに利用されている。
ただし、刺激が強いので、
虚弱体質の人や、のどが渇きやすく寝汗をかく人は摂取を控えよう。
暑い夏。ついついクーラーや冷たい飲み物などでお腹を冷やしがちに。
そんな時はコウリョウキョウ入りの鍋やスープなどに積極的に取り入れてみては。
~広東ジャピオン2014年6月2日号