天然的生活 第45回 ~淡竹叶(笹の葉)

WEB

 

笹でサラサラキレイに

笹は竹に似た小型の植物だが、実際にはその種類は様々で、

区別が付きにくい場合もある。しかし、日本の竹が中国渡来であるのに対し、

笹は土着の種が多く、しかも地方変異したものが多い。

 

笹は、胃腸を冷やす作用、血液浄化作用、抗菌作用に優れ、

胃潰瘍や胃炎、口内炎、口臭予防、高血圧への効果が高いという。

また、胃に熱を帯びているときや、口の周りに吹き出物が出る人に処方することが多い。

 

中国・日本ともに、健康食品としてよく知られており、

中国では夏の暑い時期、体内の熱を出すためにお茶にして飲む。

日本では、クマザサに含まれるアラビノキシランという免疫調整物質が、

免疫力を向上させ、血液をサラサラにし、アレルギーの改善にも効果が高いとか。

これもまた、お茶やエキスとしてよく摂取される。

お茶は、笹、緑茶に生地黄(ショウジオウ)という生薬を加え、

熱湯を入れて15分蒸らすだけ。作り置いて毎日飲むとなお良い。

 

鱒寿司やちまきが笹の葉に包まれて売られているのは、

笹の防腐作用を利用したもので、料理や食材、

特に保存食を包むのに適していることによる。

まもなく、笹の活躍が期待できる時期だ。

暑さにやられてダウンする前に、笹茶を飲んで夏に備えよう。

 

~広東ジャピオン2013年3月11日号

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

最新号の電子版はこちらから

PAGE TOP