風邪対策に桔梗茶を
夏から秋にかけて、紫や白色の花をつける清楚な桔梗。
秋の七草の1つであり、日本では昔から多くの歌に詠まれてきた。
また、日本画の題材や家紋、着物の紋様などにも使用され、
日本人に長く愛されてきた花なのである。
桔梗は、中医学で呼吸器疾患への効果が高いことで広く知られており、
その根には肺をきれいにしたり、痰や膿を取り去る作用が認められている。
中国や韓国では古来から、喘息の人や痰が出やすい人に処方されていたという。
さらに、皮膚にも密接な繋がりがあるとし、肌荒れや漆にかぶれた時などは、
桔梗の生の葉の汁を搾ってつけるといいとか。
そのほか、桔梗には、鎮痛・鎮静・解熱など、様々な効能がある。
そのため、風邪薬、解熱鎮痛薬、鎮咳去痰薬のほか、
歯痛・歯槽膿漏薬などにも利用されている。
風邪を引いた時やのどに違和感を感じた時は、
桔梗の根3㌘と甘草2㌘を300㍉リットルの水で煎じ、
うがいをするようにゆっくり飲むのが良い。
ただし、飲み過ぎると吐き気を催すこともあるので、
胃潰瘍の人や、胃痛持ちの人は控えめに。
気温の変化の激しいこの時期。
風邪を引きやすい人は桔梗を使ったお茶で予防しよう。
~広東ジャピオン2013年8月19日号