天然的生活 第67回 ~桔梗(キキョウ)

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風邪対策に桔梗茶を

夏から秋にかけて、紫や白色の花をつける清楚な桔梗。

秋の七草の1つであり、日本では昔から多くの歌に詠まれてきた。

また、日本画の題材や家紋、着物の紋様などにも使用され、

日本人に長く愛されてきた花なのである。

 

桔梗は、中医学で呼吸器疾患への効果が高いことで広く知られており、

その根には肺をきれいにしたり、痰や膿を取り去る作用が認められている。

中国や韓国では古来から、喘息の人や痰が出やすい人に処方されていたという。

 

さらに、皮膚にも密接な繋がりがあるとし、肌荒れや漆にかぶれた時などは、

桔梗の生の葉の汁を搾ってつけるといいとか。

そのほか、桔梗には、鎮痛・鎮静・解熱など、様々な効能がある。

そのため、風邪薬、解熱鎮痛薬、鎮咳去痰薬のほか、

歯痛・歯槽膿漏薬などにも利用されている。

 

風邪を引いた時やのどに違和感を感じた時は、

桔梗の根3㌘と甘草2㌘を300㍉リットルの水で煎じ、

うがいをするようにゆっくり飲むのが良い。

ただし、飲み過ぎると吐き気を催すこともあるので、

胃潰瘍の人や、胃痛持ちの人は控えめに。

 

気温の変化の激しいこの時期。

風邪を引きやすい人は桔梗を使ったお茶で予防しよう。

 

~広東ジャピオン2013年8月19日号

 

 

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