万能生薬カリンで元気に
カリンは、バラ科の落葉高木で、実は香りが良く、
日本ではのど飴などに使われている。
原産は中国東部で、花期は3~5月頃、
5枚の花弁からなる白やピンク色の花を咲かせる。
同じくバラ科のマルメロと混同されやすいが、
見分け方は、洋ナシ形でツルツルしているのがカリンで、
球形で表面にビロード状の毛があるのがマルメロだ。
カリンは中国で、その効用の多岐に渡ることから、
「杏一益、梨二益、カリン百益」と呼ばれている。
中国医学では、カリンはのどの炎症を鎮める
「カリンポリフェノール」を含んでおり、
風邪や喘息の咳を止め、痰を切る効果があるとされている。
また、皮膚に潤いを与えると共に、
胃腸の働きを良くしてくれるため、口臭予防効果が期待できるという。
カリンの果実は固くて酸味が強いので、
ハチミツ漬けやジャム、果実酒などにして食されることが多い。
また、薄く輪切りにして布袋に入れ、浴槽の湯に浮かべれば、
美肌効果と風邪予防効果を発揮する天然の入浴剤に早変わり。
経絡リンパマッサージの施術用オイルに配合されることもある。
香りがよく、芳香剤として用いられることも多いカリン。
ティータイムに、ハチミツ漬けカリンを嗜んで、
のどのケアをしてみてはいかが。
~広東ジャピオン2014年4月14日号