長ネギで身体をポカポカに
日本では、古来より味噌汁、冷奴、蕎麦などの薬味として用いられるほか、
鍋料理に欠かせない食材の一つである長ネギ。
硫化アリルを成分とする特有の辛味と匂いを持つ。
長ネギに含まれる、この硫化アリルは、ビタミンB1の吸収や働きを高め、
疲労を回復させるほか、消化液の分泌を促し、
消化・吸収力を向上させる作用があると言われる。
また、葉の部分にカロテン、茎の部分にビタミンCを含み、
夜盲症や生活習慣病、老化防止が期待できる。
古代中国の「陰陽哲学」によると、長ネギは中性に属し、
身体を冷やし神経を鎮める陰と、
身体を温め気分を高揚させる陽の性質を併せ持つ。
そのため、更年期障害などにみられる「冷えのぼせ」の緩和によいのだとか。
長ネギを用いた風邪の民間療法としては、
焼いた長ネギで首に湿布をし、刻みネギを入れた湯を飲むとよいという。
これは、長ネギが身体を温めて発汗を促進、痛みや痰を取り除き、
安眠へ導くという作用によるもの。
ただし、刺激が強いため、胃潰瘍の人や、
体臭が気になる人、汗をかきやすい人は、摂取を控えよう。
疲労回復を始め、発汗、解熱、安眠作用など、風邪予防に万能な長ネギ。
身体を温めたいこの季節に、オススメの野菜だ。
~広東ジャピオン2015年2月2日号