熱帯のホウレン草パワー
日本へは江戸時代に主に観賞用として伝来したアマランサス。
古くは、インカ帝国時代に種子を食してきた歴史があり、
最近は、日本でも健康食品として販売されている。
アマラアンサスの実は、
雑穀の中でも特に栄養価が高く、
白米に比べて食物繊維がその約15倍、
カルシウム約32倍、
マグネシウムと鉄分は約12倍も含まれる。
また、葉は「熱帯のホウレン草」と言われ、
タンパク質の含有率も高い。
中国では、葉の部分を茹でて、お浸しにしたり、
炒め物やスープに入れたりして食すことが多く、
便秘予防や、
身体の老廃物の排出を助ける野菜として知られている。
そのほか、肝臓の熱を取り、
血行を良くするため、眼の充血や眼精疲労に有効だとか。
さらに、カルシウムに加え、
骨を作るのを助けるビタミンKも摂取できるので、
成長期の子どもや、足腰の弱い年配の人に好適だ。
漢方では「鉄莧菜」と呼ばれ、
出血や傷口が化膿した場合に外用薬として処方されたり、
解熱や、アトピー性皮膚炎の改善に内服薬として用いられるとか。
ただし、血流が良くなるので、
下痢をしやすい人、痣ができやすい人は摂取量を控えよう。
寝不足などで体調不良を感じた時は、おかずのもう1品に加えてみては。
~広東ジャピオン2014年5月19日号