天然的生活 第60回 ~夏枯草(ウツボグサ)

tennenn

 

生理の悩みを解消するお茶

ウツボグサはシソ科の植物で、円筒形の花穂が、

弓矢を入れる靫(ウツボ)に似ていることからこの名がついた。

中国では、8月を過ぎると花穂が褐色に変化するため、夏枯草と呼ばれている。

 

中国や韓国では古来から、この草の花穂部分を生薬として用いている。

生薬には利尿・消炎作用があり、腫れや浮腫み、腎臓炎、膀胱炎に効果があるとされる。

ヨーロッパでも民間薬として、肺病や胃腸の治療に用いられるほか、

ハーブティーとして香りを好んで飲む人もいるそうだ。

 

ウツボグサが調合された飲み物として有名なのが、

中国で市販されている「王老吉涼茶」で、これは夏バテ防止に良い飲み物として知られる。

そのほか、慢性の扁桃腺炎や口内炎に悩む人は、ウツボグサを煎じた汁でうがいをしたり、

ウツボグサと大豆を煮込んだスープを飲んだりする。

スープの作り方は、ウツボグサとカワラヨモギと大豆を30分煮込み、

最後に洗った乾燥菊を入れて砂糖で甘みを付けるだけ。

ただし副作用があるので、長期間に渡って摂取する場合は、医者の指示を仰ぐこと。

 

女性には、生理前の諸症状に効果があるとして、

最近ではハーブティーにしたものが人気だ。

イライラしたり、吹き出物に悩む人はぜひお試しあれ。

 

~広東ジャピオン2013年7月1日号

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

最新号の電子版はこちらから

PAGE TOP