「防風」でメタボ対策
防風とは、セリ科の植物の1種である、
「ボウフウ」の根を乾燥させて作った生薬を指す。
原産は中国で、日本には享保時代に伝わった。
刺身のツマや、お浸しなどに用いられるハマボウフウによく似ているが、
別物とされ、以前日本に原植物が存在しなかった時は、
ハマボウフウの根を防風の代用品としていたという。
防風は、読んで字のごとく、〝風〟すなわち病気を防ぐことを意味し、
発汗を整え、解熱・鎮痛作用を持つことから風邪薬としてよく用いられている。
また、胃腸を整えるとされ、防風配合の漢方薬「防風通聖散」は、
便秘や浮腫みに悩む人などにも処方される。
さらに注目したいのは、この漢方薬にはもう1つ、
皮下脂肪を分解する効果が期待できるということ。
特に、腹部の皮下脂肪の分解・燃焼を促進し、皮膚の代謝にも効果的とされる。
メタボリックシンドロームが気になる人など、
無理なくダイエットしたい人にはうってつけだ。
しかし、効果が強いので、体力に自信がない人や、胃腸が弱い人は注意が必要。
また、子宮収縮作用もあるので、妊娠中の人は服用を避けること。
いよいよ食欲の秋。
誘惑に負けて太ってしまったら、
「防風」配合の漢方薬で、健康的にダイエットしよう。
~広東ジャピオン2013年10月14日号