ワサビのピリリは効能豊富
日本料理の薬味として欠かせない存在であるワサビ。
原産は日本で、古くは奈良時代の文献に、
薬用として使用されたという記録が残る。
後に薬味として使われ始め、
江戸時代に入ってからは寿司や蕎麦の普及と共に、
広く一般的に浸透してきた。
ワサビは、鼻に突き抜ける独特の刺激のある香味が特徴的。
辛みの元になる成分シニグリンは、
すり下ろすなどして酸素に触れることで辛みが発生する。
このシニグリンには、消化促進や利尿作用があるとされ、
さらには魚介類の寄生虫を駆除し、殺菌・解毒効果もあるという。
刺身・寿司などの薬味としては、ピッタリの食材と言えるだろう。
また、ワサビにはビタミンCの含有量が多く、
メラニンの生成を抑えて肌を白く保つ効果が期待できる。
最近の研究によれば、動脈硬化や
がんを引き起こす酸化ストレスへの抵抗力向上も証明された。
一方、中国医学では、神経痛やリュウマチに効果的と考えられ、
痛みを緩和するためにすり下ろしたワサビを布に薄くのばし、
湿布として利用することがあるとか。
古くから日本人に親しまれ、様々な効能を持つワサビ。
苦手な人も、まずは少量から挑戦してみては。
~広東ジャピオン2014年1月27日号