いもぐすりで風邪撃退
サトイモは、原産はインド周辺と言われ、
縄文時代に日本に伝わり、主食として食べられていた。
米の伝来後は、主食ではなくなったものの、一般的によく食べられ、
親芋に子芋や孫芋が多く付き、増えていくことから、
「子宝」を願って、お正月のおせち料理にもよく出される食材である。
サトイモには、〝ぬめり〟があるのが特徴。
これは、タンパク質と多糖類の結合によるもので、
胃腸の働きの改善や、免疫力を高める作用があるとされる。
ほかにも、「ルチン」という酵素を含み、
体内へ入ることで肝臓の解毒作用を促す効果も期待できる。
このことから、虚弱体質や食欲不振の人、
また、風邪の予防にもオススメだ。
サトイモはまた、昔から炎症を鎮静させるシップとして、
「いもぐすり」という名で親しまれ、民間療法で用いられてきた。
作り方は簡単で、サトイモの皮を厚めにむいて、
生姜と一緒にすりおろし、塩と小麦粉を混ぜ、
ガーゼなどに包んで患部に貼り付けるだけ。
肌が弱い人はゴマ油を塗っておくとかぶれにくい。
風邪や喘息、打ち身や乳腺炎など、
様々な炎症に効果的とされる。
季節の変わり目に、風邪を引いてしまったら、
伝統の手作りシップで炎症を抑えよう。
~広東ジャピオン2013年10月21日号