手作りジャムでお茶会を
ブッシュカンとは、インド原産の柑橘系植物を指す。
シトロンの変種で、果実の先が指のように細く分かれていることから、
仏陀の掌に見立ててこの名がつけられた。
果肉がほとんどないので生食には向かず、
日本では主に観賞用か、皮を砂糖漬けにして食べることが多い。
しかし中国医学では、根から茎、葉、そして花に果実まで、
全て生薬「仏手」として用いる。
仏手は、肝臓や胃腸の働きを助け、筋肉の緊張を弛緩すると考えられ、
胃痛や吐き気、腹部の膨張感を緩和させるために処方する。
また、咳・痰止め効果もあるとされ、気管支炎や喘息の人にも使用するという。
ブッシュカンは、花に似た独特の濃厚な香りを持つ。
これでマーマレードを作ると、香りがさらに引き立てられ、
さっぱりとした味わいに仕上がる。
作り方はまず、
薄く切って水にさらした皮を鍋で煮込んだ後、絞って水を切る。
これを苦みが軽減するまで2~3回程繰り返し、
砂糖とクエン酸を入れ、軽く混ぜれば完成だ。
スコーンにつけたり、お茶や焼酎に混ぜても楽しめる。
ブッシュカンの香りは、精神を落ち着かせるとも言われる。
手作りマーマレードで、午後のティータイムをゆったり楽しもう。
~広東ジャピオン2014年1月20日号