ゾクッと悪寒時に葛湯
日本でも有名な漢方薬「葛根湯」に配合される生薬「葛根」は、
マメ科つる性植物であるクズの、
根の皮を取り除いて乾燥させたものである。
葛餅などに使われる葛粉もまた、
同じくクズの根から得られるデンプンを精製して作られており、
日本人にとって、身近な植物の1つと言えるだろう。
葛根は、発汗・解熱効果が認められており、
筋肉の強張りを緩和し、頭痛や関節痛を改善するとされ、
風邪の初期対策や、肩こり、下痢の時などにもよく用いられる。
ほかにも、最近の研究結果によると、
認知症や記憶力低下防止にも効果が見られ、
さらには更年期障害の抑制にも利用されているそうだ。
風邪のひき始めや、悪寒を感じた時などは、葛湯がオススメ。
よく温めた器に、葛粉10㌘とぬるま湯少量を入れ、
ダマがなくなるまで溶かしたら、熱湯を注いで手早く混ぜ、
仕上げに砂糖を入れて出来上がりだ。
葛粉自体の味は薄いので、
抹茶やジャムなどを加えると味に広がりが出る。
特に生姜は、葛粉と同じく身体を温めるとされるので、
相乗効果が期待できる。
寒気を強く感じる時は、試してみてはいかがだろうか。
季節の変わり目は体調を崩しやすい。
葛湯を飲んで、身体の芯から温め、風邪を防ごう。
~広東ジャピオン2013年12月9日号